読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

マティーズデイ

日々の思うことを少しコミカルに書けたらなと思ってます。

免許合宿

約2週間前、たっぷり服が入ったスーツケースをガラガラと引きずったのを覚えている。

 

今日、2週間ぶりにまたガラガラと引きずっている。ただ、今回はスーツケースだけでなく、2週間の旅で出会った者との別れの寂しさも引きずっている。

 

この2週間、免許合宿に行っていた。26歳のくせして、免許を持っていないことに、負い目を感じていた。バイトの後輩の19歳の女の子だって持っている。もちろん、免許をとるタイミングはあった。19歳の頃だ。お金がないことを言い訳に取りに行かなかった。それからは芝居で忙しくなり、なんだかんだ今に至ってしまった。

 

しかし、今となっては、この時期、あのタイミングで免許合宿に行くことができてよかったなと心の底から思う。

 

なぜならば、合宿生活で素敵な人たちに出会えたからだ。僕は合宿生活を楽しく過ごせたらいいなと思って臨んだが、予想以上に楽しく過ごすことができた。

全国免許合宿充実度ランキング2016があれば、間違いなくベスト10に入るくらいには楽しんだ。

 

どうせ、カラオケとか飲み会とか開いたくらいでしょ?とか思うだろう。もちろん、それもやった。しかし、それだけではなかった。

 

 

今から順を追って話そうと思う。

 

 

まず、同期は13人いる。男が8人、女性は5人。同期とは、同じ日に入校した人たちのことをいう。これは割と多い方で、少ない時は5人くらいらしい。

 

合宿生活が始まってすぐは、まあ普通にみんな牽制しあいながら過ごしていた。でも、男同士は割とすぐに仲良くなり、共同浴場では裸の付き合いなどをして打ち解けていった。

しかし、判子を忘れたり、視力検査に引っかかったりするやつがいて、こいつらマジかwwとも思っていた。

3日も経てば、ニックネームは定着していた。この最初の3日間は、名前を覚えるため、何度も確認した。名前を呼び合うことは、仲良くなることに必須だからだ。

 

 

1週間くらいが経った。教習生活も残り半分くらい。ちょうど仮免の時期だ。その日に、飲み会を開いた。男女間の壁は若干あったが、1人話しやすい男勝りな女性がいたので、その人を介して、徐々に仲良くなっていった。

 

それから、カラオケを開いたり、何人かでお好み焼きに行ったりなどをして、楽しい日々を過ごしていた。

 

同じ埼玉県出身のながちゃん(仮称)という男がいる。彼は太っていたが元ホストで陽気な人間だった。さっき、判子を忘れたり、視力検査に引っかかった人がいるといったが、そのミスをダブルで犯したのは彼だった。

 

しかし、僕は彼と過ごすことが多かった。時折、ウザいと思う時もあったが、基本的に話しやすくいいやつだった。

 

僕は彼と一緒に、窓枠でコントをすることになった。いや、正確には僕がやりたかったから誘ったのだ。僕は何か表現に飢えているのだ。

 

実は男子寮と女子寮は分かれているのだが、寮と寮で向かい合わせになっている。

その女子寮にいる同期の女の子の部屋に向かって、窓枠で、コントをするというなんとも限定的で変態的なコントをした。

しかも、うるさくしてはいけないので、サイレントだ。

 

言うなればそう、

「サイレント・ウィンドウ・コント」

だ。

 

内容は実にくだらない。ながちゃんは太っていた。その肥満体型で、お前はよくホストをやれていたなと誰もが思っていて、割と口にしている人も多かったが、彼は気にしなかった。

その前日に共同浴場で、ながちゃんにトドっぽいねという話をして、浴槽の縁から浴槽に転がり落ちてもらって、それが可笑しくて、これだ!と思ったのを覚えている。

 

トドのショーというのを窓枠でやった。ながちゃんは太っているので、上裸になってもらった。始めはボールでトドとのショーを楽しんでいたが、後半は、餌やりと称して、ポップコーンを1つ摘んで口に投げというのを繰り返し、最終的に余った大量のポップコーンを一気にながちゃんの顔に流すというトドのショーとはかけ離れたことをした。

最後には、1.5リットルのコカコーラを一気飲みするという、本当に関係ない、今時芸人でもやらないことをやらせた。ながちゃんは半分も飲まず終わった。最後、吹き出して終わりにして欲しかったが、普通に、あ、無理って感じで、口から離した。その件については後でダメ出しをした。

でも、とりあえず、笑ってくれていたので良かった。文面だけでは、色々と意味がわからないと思うが、とりあえず、トドのショーをやりきったのだ。

 

 

 

約2週間が過ぎた。もうすぐ、みんな卒業。2回目の飲み会が行われた。この時は既に全員が仲良かった。

 

僕はこの飲み会の時、ながちゃんと漫才をした。2人とも教習の勉強があるのに、休み時間は、2人でよく打ち合わせをしていた。何しにきたんだという感じだ。

ながちゃんはながちゃんの中で、笑いの価値観があり、時折衝突したりもした。その時はしっかり話し合い、僕の方が歳上だったので時にねじ伏せたりもした。

 

ある程度の台本が出来上がり、本番の日がきた。実は2回目の飲み会で出し物をするのは、サイレントウィンドウコントをやるより前から決めていた。僕は何か表現をしたかったのだ。

 

本番は上手くいったのかなと思う。内容は教習生活の中でのことを漫才形式でやっただけで、教習生活を共に過ごしていない人からすればピンとこない内容だろう。

しかし、見せるお客さんは彼らだけだったから、客層を絞ったまあまあな作品ができたのではないかなと思っている。

 

飲み会自体も盛り上がり、楽しい日となった。

 

 

そんな感じで、教習所で出会った人と何か出し物をしたというのが、僕の教習生活での大きな思い出となった。

恐らく、他の免許合宿生はそこまではしないのではないだろうか。

 

他にも、観光もしたのだが、それはまたの機会に話したいと思う。

 

 

とりあえず、今日はこの辺で。

 

おわり