マティーズデイ

日々の思うことを少しコミカルに書けたらなと思ってます。

何者

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 先日、「何者」を観に行ってきました。まだ記憶に新しい「桐島、部活やめるってよ」の作者の朝井リョウさん原作の映画です。

監督は、劇団ポツドール主宰の三浦大輔さん。最近だと、「愛の渦」という映画の脚本、監督を務められました。

 

 

映画の感想を一言で言うならば、面白かった!

 

本当に一言ですね(笑)

 

どう面白かったのかを僕なりに追求したいと思います。

 

まず、主人公の拓人(佐藤健)の心境に、ものすごく共感する。

 

 

以外、ネタバレになりますので、見てない方は、ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は就活を始める前、演劇に汗を流していました。

拓人は、もう1人のギンジという男と一緒に、芝居を作っていました。

 

拓人は就活の道へ。ギンジは演劇の道へ。

 

僕もどの道を選ぶかでものすごく悩み、そして、今の演劇生活に至ります。

 

就活がうまくいかない自分に焦る拓人。そんなとき、ギンジが演劇の道へ真っ直ぐ進んでいる姿を見る。

まあ見たからといって、それで拓人が就活をやめて演劇を始めるとかそういう熱血ものではないので、ご安心を。

 

でも、そのときの拓人の思いが、苦しみが、心にガツンときました。

 

実は僕はギンジのような道を選んだ人間ですが、これはまたいつかきちんと発表しようと思っているのですが、今は拓人側になろうとしている人間なのです。そんな時に拓人の葛藤を見てしまい、心にダメージを負いました(笑)

そして、就活をしてこなかった自分ですが、単純に新卒としての就活に対しての憧れを抱きました。

しかし、僕は今は26歳。拓人側の気持ちになっても拓人のようにはなれません。

でも、今の自分に悔いはないです。

 

 

 

おっと話が少し逸れました。

そんな感じで、まず、自分の今の境遇と、拓人やギンジの思いに共感したところが、この作品に対して、ガツンとやられたところが大きいです。

個人的な感想ですが、多分、他の若い方も共感できると思います。

 

 

他にも、見どころはあります。

桐島の面白いところは、様々な生徒の思いが上手く交差していくとこだと思っているのですが、今回も就活を頑張る5人の生徒それぞれに焦点が当たります。

桐島ほど、均等に分けられているわけではありません。主人公の拓人がメインで、他は割とおまけ程度にエピソードが語られていくのですが、そのおまけ程度のエピソードでも、ああ苦悩しているなと感じ、面白く感じました。いや、正直、おまけ程度だなと思うところはなきにしもあらずですが、この映画97分ですからね、それを上手いバランスでそれぞれ入れ込んでいって、流石だなと思いました。きっと原作では、もっとそれぞれのキャラクターにストーリーがあるのでしょう。今度、読みます。

 

 

後、俳優だと、山田孝之さんはもちろん好きなのですが、菅田将暉さんの天真爛漫な役柄が僕の中で個人的にクリーンヒットして、しかも、それを嫌味なく、いい感じにカジュアルに演じている姿を見て、相当好感を持ちました。

僕は30代までで一番好きな映画俳優は誰かと聞かれたら、間違いなく山田孝之と答えます。それは山田孝之さんの持つ力強さに心奪われるからです。

でも、嫌味なくカジュアルに演じることができるってのもすごいことだなと思っていて、そういう意味で菅田将暉さんに好感を持ちました。妻夫木聡さんも好きなのですが、同じような理由です。

 

主役の佐藤健さんもよかったです。クールな奥に見える怖さがよかったです。

 

個人的に、女優人があまり好きではなかったです。有村架純さんの演技が個人的に好きではなく、結構真面目で地味で純情な役で、あ、いや、こういう女いるなーとも思ったのですが、もう少し会話の端々にそれでも人間臭さのようなものを感じることができたら、もっとよかったなーと、個人的に思いました。言うなれば、少し鼻についてしまいました。

最後のヒロイックなセリフは素敵だったのですが、もっと普段の会話に、もう少し雑さみたいのが欲しかったです。でも、つけめん食べるとこはよかった。

 

そう、あそこでつけ麺をセレクトするところも、あ、大学生だな〜今の若者だな〜と思い、その生活感の見える感じに、妙に感動。こういう小さな感動ってありますよね。

例えば、部屋の中ので、光太郎(菅田将暉)が、昔作ったであろうバンドのTシャツを着てるとか、そういう生活感が見える感じ、とってもイイ。

 

ただ、衣装として少し鼻についたのが、拓人が赤いジャージを着ていかにも演劇人みたいな格好と、光太郎がいかにもバンドマンみたいなカーキの服装を着ているところに、ちょっとコテコテ過ぎません?いや、嫌いじゃないけど、と思いました。

いや、バンドマンみたいな格好は100歩譲って許すとして、赤いジャージにタオル首に巻くとか、いや、いなくもないけど、そんなやつ本当にいるのか、と。いや、カラーが欲しかったんだろうな。でも、映画の演技体が自然で生活感が見えて嬉しい反面、その赤いジャージには生活感があまり見えなかった。いや、いると思うけども。ただ、控えめなカラーのフレッドペリーのポロシャツを着るやつが、真っ赤なジャージを着るだろうか。んー、いや、もう少しオシャレに気を使った雰囲気なのではないだろうか、、

 

 

と、個人的にそんなことを思った。

 

いや、でも最高の映画だった。しばらくしたら、また見たい。

 

 

おわり